「お母さん、サンタクロースって本当の名前?なんか変じゃない?」
7歳の長男から飛び出た質問です。
そして唐突に続く、「学校の友達にはサンタクロースはいないんだよって言ってる子もいるんだけど。お父さんとお母さんがプレゼント置いてるって本当?」
時に厄介な学校のオトモダチ。
この手の類の話はそろそろ出るのかなと思っていたけど、予期せぬタイミングで来てしまいました。
内心焦った私に救いの手を差し伸べてくれたのは、次男(3歳)。「えっ!いるよ!サンタさんはね、絶対いるんだよ!」
大好きです。この純粋さ。
私はここでなんと説明したか...
貴方達がまだ知らないことはいっぱいあるの。お父さんとお母さんがプレゼントを置いてるんだって、話している子も知らないことがあるはずだよ。もしかしたら、お父さんとお母さんはサンタさんのスパイチームに入ってるかもしれないでしょ?
我ながら、突然飛び出た「スパイチーム」という単語には驚きます…なんて説明だ (´∀`;)
ここでの7歳の切り返しは、「スパイチームに入っているならサンタさんに連絡をしてほしいの」と…
信じている。目が真剣。
「自分がサンタにお願いしたプレゼントを違うものに変えたい、だけど、もうギリギリになってきているから、サンタさんにはお願いが届かないかも」という焦り。「今年は、サンタさんにお手紙も書いて、豆乳をコップにいれて置いておきたいの(⇦映画を観て学んだらしい。我が家は、牛乳ではなく豆乳派。)」という、彼なりの感謝の気持ちを切々と説明してくれました。
その必死ぶりから、今年は「よし、まだいける。」と母は判断下しました。
でも、来年のクリスマスは、もうスパイチームじゃ乗り切れないのかな…
というわけで、今回は子供にどうサンタクロースのことを伝えるかについて考えてみましたよ。あなたも一緒に考えてみませんか?
まずはサンタクロースって誰だ?その起源
お恥ずかしい話、私はサンタクロースが誰なのか、その起源の話を知りませんでした。与三次手前にして初めて知るという…
Wiki 先生に聞いてみました。
4世紀頃の東ローマ帝国・小アジアのミラの司教(主教)、教父聖ニコラオス(ニコラウス)の伝説が起源である。「ニコラオス」の名はギリシア語表記。ラテン語ではニコラウス。イタリア語、スペイン語、フランス語ではサン・ニコラ。イタリア語ではニコラオとも。ロシア語ではニコライ。
東ローマ帝国、小アジアとは今のトルコに当たるらしいです。トルコといえば、アジア大陸の最西部!途端に親近感湧いてきました。ニコラオスさん、司教だけではなく、学問の「守護聖人」としても崇められている偉大な人とのこと。
教会では「聖人」とされているため、「聖ニコラウス=セント ニコラウス」。wiki先生の説明にもあるように、国によってニコラオスの表記が違うゆえ呼ばれ方も違う訳ですが、皆の耳になじみが深い「サンタ クロース」になったのは、オランダ語の「シンタクラース 」が元のようです。
この「シンタクラース」は、17世紀にアメリカへ渡ったオランダ人と共に「サンタクロース」として広まります。
オランダでは聖ニコラウスの命日である12月6日を「シンタクラース祭」として祝う習慣が14世紀からあって、今も続いているのだそう。
サンタクロース=セント ニコラウスさん、どんな人だったの?
再びwiki先生にご登場いただきます。ありがとうございます。
ある時ニコラウスは、貧しさのあまり三人の娘を身売りしなければならなくなる家族の存在を知った。ニコラウスは真夜中にその家を訪れ、窓から金貨を投げ入れた。このとき暖炉には靴下が下げられていており、金貨はその靴下の中に入ったという。この金貨のおかげで家族は娘の身売りを避けられた」という逸話が残されている。この逸話が由来となり、「夜中に家に入って、靴下の中にプレゼントを入れる」という[3]、今日におけるサンタクロースの伝承が生まれている。
すっごくいい人!
やはり聖人ですからね。いい人でいてもらわないと。
インターネットで検索した所、他にも色々な話が出てきました。嵐の中から船乗りを救う話、殺されてしまった子供を生き返らせる話など。(7年もの間、子供が塩漬けされてたんだけど、ニコラウスさんのお陰で何事もなかったように生き返る、っていうショッキングな内容…) この子供を生き返らせた話があったからなのでしょう、彼は子供の守護聖人でもあります。
つまり、ニコラウスさんは弱者の味方だった。そして、子供の守護聖人。
ここでふと思ったわけです。日本の五右衛門だって、そうじゃない?と。そしてイギリスのロビンフッドだって!弱者に富を分け与えるっていう点は同じ…(ロビンフッドは実在していないけど)
よっ、五右衛門!
でも、そこで気がつく手段の違い…
彼らの場合は、平たくいうと「富める人」からお金を「巻き上げて」分散したわけで。まぁ、時代背景はあるにしても窃盗はよくない、という理由で聖人にはなれないか…(´ε`;)
どちらかというと弱者に優しい、鬼英犯科帳の長谷川平蔵…的な感じですかね。
とにかく、セント ニコラウスさんはいい人。
サンタクロースの背景にある広告力の凄さ
サンタクロース検索の旅は続きます。
「サンタクロース」と画像検索すると、出てくるでてくる、赤、白のイメージ。あなたの頭に浮かぶイメージも、私が思い浮かべるサンタクロースのイメージもほぼ同じだと思われます。
こんな感じ。
そうそう。サンタといえばこれね。
これは、1931年にコカコーラ社が打ち出した広告のイメージが元だとのこと。それまでは青や緑のサンタクロースもいたわけで。コカコーラの広告によって、皆が持つバラバラのイメージがほぼ統一されたということです。
こちらコカ・コーラの広告。
世界の人が持つイメージをほぼ一元化するって、すごくないですか?私はこの話を知って、何よりも広告が持つ力が凄いと、そこに関心してしまいました。
広告の力、恐るべし。
サンタクロースが今に伝えること
話をもどします。
聖ニコラウスの時代から今に伝わることって何だろうかと考えてみます。
赤と白のコスチュームに身を包み、真っ白な長いヒゲをたくわえたふくよかな優しいおじさん。このイメージが出来上がるもっと前から伝わってきたこと。
それは人を思いやる気持ちだったり、人に分け与える気持ちだったり、そこに生まれる双方の喜びだったり…という「優しい気持ちの連鎖」でしょうか。
ニコラウスさんの善意が、今でも世界中で優しい気持ちの連鎖を生んでいるのは「奇跡」なのかなと思います。
私なんかが「奇跡」と文字におこすと、薄っぺらい感が出てしまいますけど…
言ってみれば、この優しい気持ちの連鎖は、何百年も世界中で続く伝言ゲームみたいなもの。これってやっぱりすごいことだと思うんです。
「サンタクロースは本当にいるの?」子供にはどう伝えようか
さて、どうしようかな。
来年か再来年か…その時は来るんでしょうね。
サンタクロースの存在を問う子供への答えが良質だと、ネットでよく話題になったりしますよね。ああいった、気の利いたことはなかなか言えないかもしれないけど、ここは正直ベースで行こうかと思います。
- 大人が嘘をついていたことについてのゴメンなさい。
- でも、サンタクロースは本当にいたんだ、ということ。
- サンタクロースの「心」が、大昔から現代まで生き続けていることはすばらしい「奇跡」であって、大人はその奇跡を守ろうとして必要なウソをついているんだっていうこと。
- この奇跡のリレーの話は、子供がサンタクロースの心を受け継げるようになった、正しいタイミングが来た時にしか話せないんだということ。だから、これからは弟がもう少し大きくなるまでは、一緒にお母さん、お父さんとこっそり奇跡のリレーに参加してほしいこと。
こうやって伝えたいことをまとめてみると、私の口から飛び出してしまったサンタの「スパイチーム」説、あながち嘘じゃないかも、と思えてきました(´ω`)
こんな話を、家ではないどこかでしてみようかな。将来、自分がいなくなった時にも続いていくだろう奇跡のリレーの為に、日常とは少し違う特別な思いでにしておいて欲しいのでね。
「サンタクロースって本当にいるの?」
この子供の質問に対して、正解はありません。それぞれの家庭で、それぞれの親と子供のつながり方があると思うので、答えも様々。良いタイミングが来た時に、是非、あなたお家ではどんな答えがベストなのか考えてみてください。
そして、あなたの家でも奇跡のリレーが起きますように。
Merry Christmas!!