英語を習得するための近道は、やっぱり英語圏で暮らすこと?とは言っても、留学って高額だから手が出しずらい。それならワーキングホリデーにしようかな…。
外国で暮らせば本当に話せるようになるのかな?
そんな問答を悶々としているあなたに、社会人になってから「スクールインターン」としてカナダに渡航してみた私の体験をお話します。
留学?ワーホリ?あなたの「目的」や「体験」したいことは何ですか?
留学とワーホリ、その間で悩んでいるあなたに質問します。
あなたの体験したいこと(目的)は何ですか?
色々な人がいると思います。その願いや気持ちに間違いだとか正解はありません。
目的がはっきりしているなら、話は早いです。
目的達成のために一番の近道は何かを考えてみてください。
私の場合は、英語を習得したい。だけど、何かの「目的を達成する手段」として英語を身につけたかった。
留学したいけど、専攻内容が決まらない。でも語学留学はイヤ…ワーホリも違う...(´ε`;)ゝ
そんな勝手に自分でこじらせた「目的探し」に結構な時間を無駄にしてしまいましたね。
大学では、語学部の英語学科専攻。
同じクラスメイトになった子達には、帰国子女が多く「英語を喋れるのも聴けるのも当たり前」のような環境にありました。
帰国子女ではない国産の私は、もうタジタジ(ノω・、)
受験英語の点数は良かったのに、実際に使えない自分の英語力に愕然…でしたね。
英語が話せる子と自分の間にある大きな壁は高かったし分厚かった。
その壁を前にしたら即刻「語学留学する!」となりそうなもんなんですが、在学中お世話になった外国人の先生からは、留学するなら勉強するテーマを決めて留学しろ、日本人同士で群れて終わるな、そんなアドバイスもあって、今一歩踏み出せないまま…ずっとモヤモヤ。
現実問題、莫大な費用も必要ですしね。
結構な英語の量に触れながらも、劇的に話せるようになることはなく、あっという間に大学の4年間は経過しました。
語学部なのにイマイチな英語しかでてこない…というコンプレックスだけは積み重なっていきました。
その後、就職して働き出すも、自身のモヤモヤは続きます。
モヤモヤモヤ...
社会人になって3年弱が経った時、モヤモヤすることに疲れて「とにかく海外へ行こう」と決意。
行きたいだけでもいいじゃないか!と開き直り語学学校のパンフレットを集めて比較検討を始めました。
そんな時にみつけた「スクールインターンシップ」という選択肢。
雑誌の広告だったか、電車の中刷り広告だったか忘れましたが、紙媒体の広告を見て目を奪われました。
そして即刻検索。説明会に参加して、申し込むまでそんなに時間はかかりませんでした。
動き出すと結構早い(゚∀゚)/
ここから私のスクールインターンシップへの道が始まります。
そもそもスクールインターンシップとは?
私が目にした「スクールインターンシッププログラム」とは、海外の学校で子供たちに日本の文化を紹介するプログラム。留学ともワーキングホリデーとも違う立ち位置です。
自分が訪れる国の言葉を使って、日本文化の紹介する。
私の場合は、英語圏がターゲットになるので、英語で日本文化の授業をすることになります。
授業内で行うプレゼンは自分作。授業枠の確保をするのも自分。
「教わるのではなく教える」極めて能動的に動かないと成り立たない、そんな国際体験が出来ることにとても魅力を感じました。
スクールインターンシップ:私の決めた渡航先は?
スクールインターンシップの渡航先やホームステイ先を決める際、治安や物価、ブリティッシュ英語かアメリカ英語か、生徒の対象は何歳かなど、優先事項を上げていきます。
私が希望した国はカナダ。
アメリカと迷った末、素朴な国柄に惹かれたというか。治安の良さも決めてでした。
また、最重要項目にあげたのが「日本人の数が少ない場所」ということ。
日本語が話せる環境を事前から排除する目的です。
最終的に決定したのは、カナダのニューブランズウィック州にある、とある小学校(ミドルスクールなので日本の6年生~中学2年生相当 )。そこの学校の教頭先生の家でホームステイすることが決まりました。
ニューブランズウィック州ってどこだかわかりますか?
カナダ東部に位置している州で、カナダで唯一英語とフランス語が公用語になっています。
道路標識や看板は2ヶ国語表記。
豊かな自然に恵まれた州で、「高速道路で交通事故を起こすのは人間同士ではなく、人間と動物がぶつかる事故の方が多い」と、よく聞かされました。
ニューブランズウィックに降り立った初日は、なんと-30℃ (゚∀゚)
「酒に酔って外で寝たら死ぬから。」と初日に説明を受けました www
それから「濡れた手で外のドアノブを握らない。」皮膚がくっついて離れなくなります。
そんなアドバイスを空港からから家に向かう車中で受けつつ、私のニューブランズウィックでの生活が始まったのでした。
カナダでのスクールインターンシップ、どうだった?
総括は、とても、とても実りのある体験でした。
インターンシップの期間は約半年、そのあと少しカナダ国内を列車で旅して、滞在7ヶ月程で帰国しました。
社会人になってからの海外渡航だったので、コンパクトな期間に収まりましたが、とにかく密度の濃い7ヶ月でした。
語学留学だけではできない体験が多かったと思います。
履歴書的にも、仕事をしていない空白の期間がそこまで長くならず、バランスよく済んだのかもしれません。
学生の時は「目的なく語学留学するな」とアドバイスされ、社会人になれば「履歴書に空白の時間を作るな」と言われ(ビジネスに直結するMBA留学レベルになると空白とは思われないようです)、いつ行っても制約はあるのだな、というのが実感です。
いつ行っても遅くはありませんが、後の生活に海外で体験したことを「経験」として活かせる利点を考えれば、早いうちに外に出るべきだなと痛感しました。
私は、大学卒業後に入社したのは日系企業(流通業)で、英語を使うことはほぼゼロ。
ですが、カナダでのスクールインターンシップ後の仕事は全て要英語の仕事。
ここ10年以上勤務している会社は外資系で毎日要英語の生活をしているので、カナダでのスクールインターンシップが私の転機だったことに間違いはありません。
次にスクールインターンシップを体験してのメリットとデメリットを紹介します。
カナダでスクールインターンシップを体験したメリット
言語習得をこえたあらゆる「度胸」
とにかく受け身ではいられないので、毎日慣れない環境で肝試ししていいるようなものでした。
お願いする、交渉する度胸
まず、滞在期間の自分の授業枠を確保するために、それぞれの先生に直接交渉しに行きました。日本の生活や文化を紹介したい時は「社会」の先生、書道を紹介する時は、「美術」の先生、という感じです。
中には、丁寧に向こうから色々な提案をしてくれる先生もいましたが、思ったことは言葉にしないと何も起こらないという現実に「沈黙は金なり」という日本の美学は消えました。
人前で英語を話す度胸
授業をするということは、毎回20人程を前にして英語を話さないといけません。
シャイではいられない。
毎回、自分の時間枠をもらったら、紹介する内容の下書きを英語で作り、何度も何度も音読して覚えました。
間違っていた英語もたくさんあったと思うのですが、気にしない。
本を参考にしつつ「お正月」「節分」「ひな祭り」など季節毎のイベントを紹介したり、日本の日常生活を紹介しました。
ここで声を大にしたいのが、英語の音読効果。
音読することで、発音を覚える。文章の構造も覚える。耳が英語の音を覚える。自信もつく。
いいことづくし。
英語を習得したいと思っている人は、必ず音読をすべきだとおもいます。はい。
英語を書く度胸
台本丸覚えのような生活をしていたので、これだけでも結構英語学習的には効果ありだったのですが、地元紙から「日本の紹介をするコラムを書かないか」とお話をいただき、滞在期間中は毎月新聞にコラムを掲載して頂きました。
まさかのコラム執筆。
毎回、ホストマザーに赤ペン先生を担当してもらいつつ、私にとっては結構な長文を書きました。
今振り返ってもかなりの肝試しだったと思います。そして良い思い出です。
未だに自分の書いた記事は切り取って保存してあります。
one and only 「唯一無二」の存在になれた
そんな大げさな。って鼻で笑われるかもしれません。
でも、日本人がいない街ではリアルに「one and only」な存在です。
大勢の中にいる1人ではなく、突出した唯一無二。
私は全生徒が食堂としているホールの片隅にある部屋を自室として使わせてもらっていました。全ホールを少し高い位置から見渡せる窓がついており、もちろん生徒側からも私は丸見え。
毎日、休み時間の度にたくさんの生徒が遊びにきては色々な質問をしていきました。
リアルアジア人を見るのは初めての子供達も多く、とにかく質問はつきません。
- 「どんな仕事をしていたの?」
- 「英語を話すのって難しい?」
- 「マリオのゲーム、持ってる?」
- 「彼氏はいるの?」
- 「Origamiでピカチュウを折って」
- 「日本人てbugs(虫)を食べるの?」(話をきいたら、イナゴのことでした。)
このone and only状態は、学校内だけの話ではありません。
私がいた街は日本人はゼロ。アジア人の人数すら片手で数えられるような場所でした。
なので、めちゃんこ珍し種。
しかも先ほど紹介した新聞のおかげで「コラム執筆者」になってしまった私は、街を歩けば声をかけられる、みたいな生活をしていました。
この生活をメリットととるかデメリットととるかは、人それぞれかもしれませんが、英語習得とか、貴重なお宝体験とかいう切り口から考えると、かなりのメリットではありました。
海外の日常生活ができた
ホームステイをしていたので、カナダの日常に本当に入り込むことができました。
誕生日会や結婚式、お葬式への出席。また、スクールインターンだったおかげで、子供と一緒に授業を受けたり、お隣のケベック州へ移動教室へ行ったり、プロムにも参加したり、と貴重な体験だらけ。
海外生活の日常に身を置くことで、日本の良さをひしひしと感じることもあり、自国を再発見するよい機会にもなりました。
費用がおさえられた
結果的に同じ期間留学するよりもだいぶ費用が抑えられたと思います。
自分が生徒として学校に通っていたわけではないので、学費がかからなかったことが大きいかと。
私の参加したスクールインターンシップは無給でしたが、毎月ホストファミリーへ支払う生活費と、自分の買い物くらいにしか出費がなかったので、不自由はしませんでした。
一番大きな出費は、帰国間際に行った列車の旅ですかね。宿泊先は格安ユースでしたが、交通費とかツアー参加費にお金がかかりました。
カナダでスクールインターンシップを体験したデメリットは?
同年代の友達ができにくかった
毎日顔合わせていたのが子供なのでね。
‘`,、’`,、(´ω`) ‘`,、’`,、
お世話になった先生たちは、あの当時の私よりはオトナ。今でも連絡を取りあっている人たちもいますが、飲みに行ったり、買い物したり、みたいな「同年代の友達」が出来なかったのが残念でした。
教材づくりや準備が大変だった
毎回、オリジナルのプリント教材を作って人数分準備をすることが大変でしたね。
また、折り紙や、習字道具、日本の伝統的なオモチャなど、授業に必要なグッズを相当数を購入して送る作業も結構骨折りでした。
渡航前は自分の英語に不安を抱えながらその準備をしていたので、「この時間、英語を総復習できたら...」とよく思ったこともありました。
英語で勉強したかったな、という後悔
ニューブランズウィックに移動する前、バンクーバーで2週間語学研修を受けたのですが、この時間も貴重で楽しい想い出です。生徒の体験も悪くなかった。
ただ英語を英語で学ぶよりも、やはり英語で何かについて学びたかったな、と後悔は残りました。
なので、この後悔を起爆剤にして、帰国後再就職してからTEMPLE Universityの生涯学習に半年間通いました。
(*TEMPLE 大学は、アメリカの大学の日本校です。)
後悔も次のステップに続く起爆剤になるなら、悪くはなかったかなと。
スクールインターンシップ:まとめだよ
再度繰り返しになりますが、留学、ワーホリ、インターンシップ、どれにしようか迷う時は自分が海外へ行く目的は何だろう?と自問自答してみて下さい。
目的がはっきりしたら、目的達成のために一番の近道は何かを考えて実行に移す!
と言いつつも、自分があの頃より更にオトナになってしまった今では...目的がそこそこブレた状態で行動をしていても、それなりに実りはあるのかな、なんてことも考えます。
大事なのはまず行動。
「思い立ったが吉日」とはよく言ったもので、いつ動き出しても「遅い」ことはありません。
ぜひ一歩を踏み出してください。
この記事が、そんな一歩を決める起爆剤になれば万々歳(´∀`)/
あわせて読みたい!
-
-
小学校の英語教育が進化中!2020から何が変わる? みんな準備はできてる?
2020年に東京オリンピック開催が決定して、ざわついているのは地価や観光ビジネスだけじゃありません。 お父さん、お母さん! 小学生の英語教育にも黒船がまた乗り込んできましたよ! 日本は、方言はあれど同 ...
-
-
子供の英語どう始める?おウチ英語活動で、目指せバイリンガル!
学習指導要領が見直され、その内容がオリンピックイヤーである2020年に大きく変わります。 2018から2020年の2年間は、新しく始まる英語指導要領に慣れる移行期間。始まっている学校では、三年生から外 ...
-
-
幼児~子供の英語教材オススメ! DWEは失敗してもこれだけは続けられました
子供が小さなうちから英語を始めさせたい。子供には英語で苦労してほしくない…そんな願いを持つお父さん、お母さん、多いと思います。 なら、早いうちからはじめてみるか!と行動に移したい所ですが、子供の英語教 ...